相棒は自分自身:あなたにも贈りたい、ひとり旅の魔法

羽田空港

私は若い頃から「ひとり」の時間が好きで、昭和の終わり頃から日本各地を歩いてきました。

当時は、一人で温泉宿に泊まるのも、地元の暖簾をくぐるのも、少し背伸びが必要なことでした。

でも今は、気兼ねなく温泉に浸かり、その土地ならではの美味しいものに舌鼓を打つ、そんな「おひとりさまの醍醐味」を存分に味わえる時代です。

豪華なフルコースじゃなくてもいい。心から「美味しい」と思える一皿と、柔らかな湯に身をまかせる時間。そんな、心とお腹が満たされる「大人女性の等身大の旅」を大切にしています。

市民権を得た「おひとりさま」

「一人でお泊まりですか?」と怪訝な顔をされたり、夕食時に家族連れに囲まれて肩身の狭い思いをしたり。そんな経験がある方ほど、今の旅のあり方に驚くかもしれません。

かつて、ひとり旅はどこか「特別な覚悟」がいるものでした。 しかし今、時代は大きく変わりました。

宿は「おひとりさま」を待っている

かつては「二名様から」と門前払いされることも珍しくなかった温泉宿。 今では、一人でゆったり過ごせる専用プランが当たり前のように用意されています。お部屋食や個室ダイニングの普及で、周りの目を気にせず、ただお湯と料理に向き合う時間が保障されるようになりました。宿側も、一人の時間を大切にする大人女性を「上質なゲスト」として歓迎してくれています。

食事は「孤独」ではなく「堪能」へ

地元の暖簾をくぐるには勇気が必要だったあの日。 今や、カウンター席は「おひとりさま」の特等席です。自分のペースで、一番美味しい瞬間を、誰にも邪魔されずに味わう。それは寂しいことではなく、食材や作り手との贅沢な対話。大人の女性が一人でグラスを傾ける姿は、今の時代、とても凛としていて素敵に映ります。

デジタルが「安心」という名の翼をくれた

道に迷って途方に暮れることも、予約のために公衆電話を探すこともありません。 スマホひとつあれば、地図も、電車の時間も、今夜の美味しいお店も、すべてが手のひらの中に。テクノロジーは、私たちの旅から「不安」を削ぎ落とし、その分「好奇心」に集中させてくれるようになりました。

だから今、もう一度「自分」と旅へ

子育てや仕事、誰かのために走り続けてきた私たち。 ようやく手にした自由な時間を、何に使いますか?

昭和の頃に比べて、今は50代・60代の女性がひとり旅で温泉やグルメを楽しみやすい時代になりました。「おひとりさま」という言葉が市民権を得た今、旅のハードルはかつてないほど低くなっています。

不便だった昭和の旅を知っている私たちだからこそ、今のこの「優しくなった旅」を、誰よりも欲張りに楽しめるはずです。

さあ、重い腰を上げて。 相棒(自分)と一緒に、あの頃行けなかった場所へ、食べたかったあの味を求めて。 今こそ、自分を親友にする旅に出かけましょう。

マダム・アラカンヌ

一人旅は、ただの観光ではありません。 それは、自分を一番の親友にするための、この上なく贅沢な時間。 私が一人旅を通して見つけた「自分を愛おしむ旅」の素晴らしさを、心を込めてお伝えします。

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